2021年の年末に開催された新C99コミケは、新型コロナの影響で開催内容を大きく変更して行われました。それにより、徹夜組の撲滅、密の回避などの恩恵もありましたが、マイナージャンルのサークルさんにとってはどうだったのでしょうか?
参加者の減少
コミケ規模のイベントだと、ニッチジャンルでも手にとってもらえていた。アーリー抽選制・チケット制だと、ふらっと会場を訪れる人が激減し、マイナージャンルにとっては非常に苦しい。
コミケの入場者数制限、事前チケット購入制の問題点は、「小規模ニッチジャンル・オンリーワンサークルの発表の場としての効果がほぼなくなる」ことだと思う。コミケ規模のイベントの一角にいるから、やっと見つけてもらえる、手に取ってもらえる機会を得るレベルのサークルは、結構あると思う。(続く
— 太田たこす (@takosu28) January 1, 2022
コミケの一般抽選制、売上0〜数部くらいの線上にいる初心者や小規模サークル、マイナージャンルに対しては普通に打撃だと思うんだけど、一般参加側の方が母数が多いし、サークル側も発言力がある所は影響を受けにくいので、一方的に良い面の話ばかり先行しがちなの怖さはあるように感じる……
— ゆりえ(垢変わりました) (@YuriYuri_zatta) December 30, 2021
今回のコミケ(2日目)のサークル参加中にメンバーと話してたんですけど、
「うちのような弱小サークルは、以前のコミケのように一般参加者がお祭りモードに入ってないと目を向けて貰えないし本を買って貰えないようだ。つまり、今までのコミケは参加者の正気を失わせることで成り立ってきたのでは」— 柳瀬那智(やなせ・なち) (@nachi_yanase) January 2, 2022
https://twitter.com/akiika117/status/1477795903574806528
新規開拓を担う中間若年層が参加出来ない。気軽に見本誌を手に取れない、不特定大人数がうろつく会場に長居する事を躊躇する。今回で活動停止する人も多いのだろうな…
— 三菱秋水 (@ki200) January 3, 2022
壁|w・) ほんま、オンリーイベントどころか競合相手もいないという荒寥たる朝鮮ジャンルに独り立つウチ(たぶん。しらんけど)としては、コミケが頼みの綱やもんな。ウチ狙いに来てくれる人も少しずつ増えてはいるけど、ついでに寄った、ふらっと見つけたという流れ矢的来訪に恃むところ大なんやよ。 https://t.co/Z48Uh632mz
— 林小可 C99金曜西け40b 新刊『遥かなる近代』第7号頒布予定 (@xiaoke_As) January 3, 2022
コミケの一般参加チケット制は徹夜撃滅にはいいのよ。でも本当に辛い闘いになってしまうんだな。という印象が拭えない。母数そのものの問題であるわけだし。きれいごと抜きに述べるのなら、弱小サークルの維持に対してはかなり辛いよ。それだけ痛手を背負うわけだからね
— Clere@休眠中 (@Clere4096) January 1, 2022
コミケでサークル参加をしていた同僚から1冊も売れなかったと、落胆したメールが来た。
前回まで毎回15冊ぐらい売れていたらしいが、今年は最後までいてもダメだったとのこと。やはり人が少ないらしい。快適だったらしいが。
次回もこんなだったら、もう活動をやめるとのこと。弱小サークルは辛い。— 豆男 (@99_ta9ma) December 30, 2021
コミケ有料制はともかく、入場抽選制は緩和しないと確かにピコ手や弱小ジャンルは死ぬと思った。
これもコロナの状況次第なのはわかるが。— nakakzs (@nakakzs) December 30, 2021
サークルと一般参加者のタッチポイント
アーリー・一般チケットと地区分割。また参加を見合わせた参加者さんにサークルさん。ここまで不確定要素が多過ぎるわけですから、欲しい本まで辿り着けない参加者/欲しい人に届けられないサークルというのは相当数あるわけで、なかなか難しいコミケだったようです。
それなんですよね
サークル受かっても、いつもスペースに来てくださる人が一般抽選を落選したり
一般抽選受かったけど、サークル側の人がワクチン証明のトラブルで参加自体したりして
サークル側と一般参加のお互い気持ちが良いコミケにならない感じというか https://t.co/SiplSOBhJP— 黎明 (@reimei75812z) December 31, 2021
今後への希望
今回のような開催規模だと、苦しいサークルさんは多いようです。
コミケが大きなトラブルもなく閉幕してとりあえずめでたいけど、やっぱりコロナが終息したら部分的にせよ元に戻してほしいなあ。人が少なすぎて全然売れない。
会場で打ちのめされ在庫の山を抱えて年を越しこの先売れる目途もない。このままでは弱小サークルは店仕舞いするしかない。#C99#C99A— 老頭児商会(ロートルショウカイ)次は東京とびもの学会 (@getachan1) January 1, 2022
午後はかなり人が減った。午後は入場制限無しでも良かったかも。
今回は初めてのジャンプFC参加だったのですが、午後には撤収が始まり、2時ごろにはがらがらでした。
確かに午後は入場制限なくしても良かったかもしれない。 https://t.co/44jXIryN2J— kameji@西野美容室 (@KamejiNishibi) December 31, 2021
サンクリだっけ?ラスト1時間になると入場無料になる即売会。
そのタイプにするとか…。
(地方の即売会もたまにそういう即売会がある) https://t.co/zW4YMBzz0m— 人生で大切な事はみな車田漫画で学んだ (@extraetoflimes) December 31, 2021
今回、一般参加とサークル参加(とは言えお手伝いだけど)で参加した感じ、スタートの受付時間が決まっている事は良いんだけど、昼過ぎにはガラガラになっているので、13時頃からフリーを始めるのが良いような気はした。
ただコロナ落ち着いてからねって。 https://t.co/A6FAY3VDOS— タユナム (@tayunan) December 31, 2021
午後から状況に応じて当日券を発行してみては
マイナージャンルは午後からでも買えるわけで、午後から状況に応じて当日券を発行すればいいんじゃないかと考えます。午後から4時間でも割と掘り出し物が見つかったりするし。 https://t.co/Ee43zcV5CM
— 東京動画大学@C99L34a (@dougadai) December 31, 2021
地区の分割による孤島化
うーん。それよりも封鎖が痛かったかなーっていう体感。
あとジャンル割りかな?
西が完全に孤島化していて、アーリーの意味が無かった。 https://t.co/Tz9u4P92sq— 向井咲喜@31日西の-04a (@sakimukai) December 31, 2021
コミケの魅力とは
一期一会の本との出会い、これはコミケという大規模イベントならではですね。
規模の大きさがコミケの存在意義の一つになっていて、そこを縮小させてしまっては死んでしまうことも多そう。
0.01%の人にだけ刺さる本でも、50万人が来れば50人に刺さるわけで…。 https://t.co/pOj5vXP6o2— YujiSoftware (@YujiSoftware) January 3, 2022
サークルの狙い撃ちになるから「こんな本あったんだ!」という一期一会みたいな出会いが減るんだよね。狙い撃ちならサークルも「じゃ書店直卸でいいです」「パトロンシステムで稼いでネット配信で」と流れが加速してコミケというなんでも育つ豊かな土壌が枯れる。 https://t.co/icB4OliHse
— 松本規之 新刊「廃版旧制服図鑑2」C99 31日西-そ09a 麒麟堂にて頒布! (@matsumoto0007) January 4, 2022
https://twitter.com/UmeBC/status/1477117880106102787
人が少なければ快適だけどイベントの機能は人を集めることだし、「あらゆる表現が集まる」を実現するのも「あらゆる読者」の存在あってのものですからね。 https://t.co/a0jUMDCm4e
— いずみ陽 (@izu_yoh) January 1, 2022
今後どうすべき?
しばらくは、新型コロナと大規模イベントをどのように共存していくか?というのが問われるわけなので、今すぐに元に戻すというのは難しいかと思います。ただ準備会からも「誰でも参加できるイベント」に戻したいという強い意志は感じるので、徐々に戻していく形になるかと思います。
・アーリーチケット + 入場チケット(地区別・人数制限)
・アーリーチケット + 入場チケット(地区フリー・緩やかな人数制限)
・アーリーチケット + 入場チケット(地区フリー・緩やかな人数制限) + 状況次第で午後は当日券を限定販売
・アーリーチケット + 入場チケット(地区フリー・緩やかな人数制限) + 状況次第で午後は入場フリー(人数制限)
・アーリーチケット + 入場チケット(地区フリー・緩やかな人数制限) + 午後は入場フリー
・アーリーチケット + 状況次第で正午以降は入場フリー
など、いろいろと検討して進めていくものと思われます。
最後に残るのはアーリーチケットの存続の有無ですが、個人的にはこのまま継続しても良いと考えております。徹夜組を撲滅するという効果は明確であり、深夜警備費の低減、始発の混雑低減、長時間の行列待機を避けられるなど、メリットは多岐に及びます。「誰でも参加できる」というコミケの理念に対しては、午後を入場フリーに戻すことができれば解決できるのではないかと考えております。