【コミックマーケット準備会より声明が出たので、それについて末尾に追記しました】
SNS等からの情報をまとめると、以下のような状況だったようです。
始発組(リストバンド購入済)、50分ほど歩いて遠回りさせられた後に、東駐車場に待機列作成
熱射病で倒れる人が続出
それにスタッフが対応するため、列の移動ができない
東駐車場にはAEDの用意がない
飲料などの用意もない(行列に並んでいる一般の方に提供を呼びかけたとか)
出店もない
やむなく行列に並んでいた医療関係者が対応(この対応で目当ての本を買えなかった方もいた模様)
以下のような情報もありました
心肺停止の方が何名かおられた。危篤状態だった。ただ現時点で(不幸中の幸いですが)死者はいないとのことです。
そして、東駐車場の待機列の方が入場するよりも早く、(一説には11時ごろ、通常よりも極めて早く)入場規制が解除されフリー入場(リストバンドなしでも入場可能)となり、後から駅に到着した方々が先に入場。
ルールを守りつつも可能な限り早く到着した始発組にとって、納得するのが難しい事態となってしまいました。
通常は、公式アカウントで入場規制解除のtweetをするのですが、3日目に関しては、青海会場(企業ブース)午前10:15にtweetをしていますが、有明会場(サークルスペース)に関してはtweetしなかった模様です。
https://www.anime-moe.com/3539
原因
とにかくスタッフが足りなかったようです。また初めてのリストバンド入場で、対応が後手後手に回ったことも理由のようです。
当日のリストバンドが完売したため、フリー入場を早めたという説もあります。
他には、相当距離を歩かされたことによる体力の消耗なども考えられます。また3日目ですから全通の方には疲れが溜まってくるタイミングだったのかもしれません。
ルールを守る事の意味
徹夜組の話はあまりしたくないのですけれど、ルールを守らず自分勝手にコミケに参加して、イベントそのものに大きな迷惑(膨大な警備費や、存続可否への影響)をかける、いわゆる徹夜組も相当数いるわけです。
それに対しルール通りに始発で来場し、過酷な待ち時間を耐え抜いて、清々しい気持ちで目当ての本をサークルに買いに行く始発組がいるわけです。
始発組がルールを守ってくれるのは、正当な対価(ルールを守った中では最速で入場できる)という信頼関係が、準備会との間にあったからだと思うのです。それが崩壊しかねない、危険な出来事であったと思います。
ただ、準備会に全ての責任を押し付けるのも違うような気もします。様々な悪い要因もありました。酷暑、初めてのリストバンド、4日開催でのスタッフの確保、徹夜組対策など。
それでも、本が買えるかどうかの話ではなく「肉体的に危険な状態になってまで、ルールを守らなければいけないのか?」との疑念を、準備会は説明する義務があると思います。3日目にあったことは、コミケ参加者のモラルが崩壊するかどうかの瀬戸際のような気もします。
C96の4日目への対策
4日目も相応の参加者が来場することを考えると、油断できない状況だと思います。全通でお疲れ気味の方、体調に不安がある方などは、12時過ぎに来場することを、強くオススメします。
スタッフについて
スタッフの多くはボランティアです。またオリンピック対応で毎回状況は変わる中で、彼らも酷暑や極寒と戦いながらコミケを支え続けてくれています。その働きにはいつも感謝しています。
twitterの情報
はい、長々と書きましたが、正直東駐車場まで歩き通し、そして東駐車場に着いたら正午の日差しと言った具合で次々に体調不良者が続出していました
拾い画像ですが、ハイキングのルートはこんな感じでした pic.twitter.com/l6PBrtNV7D
— ルシーとかリュージ (@Rsc_soulgirl) August 11, 2019
追記
コミックマーケット準備会 共同代表の連名で、「3日目の一般参加者入場についてのお詫びと4日目の対応方針」の声明が出されました。
https://www.comiket.co.jp/info-a/C96/C96Notice5.html
3日目入場の状況
利用可能面積が減少する形での開催、一般参加者の総量制御が、安全上必要と判断。
3日目はは早朝から想定を超える来場者があり、9時前後には参加証が完売。
待機場が不足すると判断し、緊急策として用意していた「東駐車場を待機場として一時的に使用する」対応を実施
気温が高い中で傷病者を最小限にするために、早期に入口でのリストバンド確認を一時終了、また11時に入場規制解除
(入場規制解除という単語だけでは意図が伝わりづらい可能性を鑑み、ツイートでの告知は行いませんでした)しかしながら、想定を超えた西地区場内の混雑の結果、東駐車場・鉄鋼道路(注:東123ホール裏の道路)からの入場をうまく進めることができず、結果として東駐車場での長時間の待機が発生し、「並び直した方が早く入場できた」という事態を発生させてしまいました。
さらに、待機場として長時間の滞留を想定していなかったため、飲料販売ブースや場外救護テントを設置しておりませんでした。こうした準備不足のオペレーションと長時間の待機の結果、熱中症等の傷病者が発生し、5名を救急搬送しました。東駐車場で待機されていた参加者のみなさんから、応急手当や救急搬送に多大なご協力を得たことに、改めて御礼を申し上げます。
本当に「予期せぬ状況」に陥ってしまったゆえということが伝わってきますね。また東駐車場は緊急策として用意していたと明言されています。このような緊急策は、他にも用意されているのかもしれませんね。
十数万人が集まる大規模イベントの運営というのが、どれだけ大変なのか想像もできませんが、当初用意していたスペースがオーバーフローする前に決断できたことも、混乱を最小限に抑えた要因かもしれません。その判断ができなかったら、お台場地区全体が人で埋まり、さらなる大混乱に陥ってた可能性があります。
明日4日目の対応方針について
3日目と同等以上の一般参加者が来場した場合、待機場の面積が不足することから、明日4日目も東駐車場を待機場として使用することを想定しています。事態の再発を防ぐため、以下の対応を取ります。
入場規制解除のタイミングを見直し、入場順の逆転が極力発生しないようにします
東駐車場からの誘導方法を見直し、スムーズな入場が継続的に行えるようにします
東駐車場に飲料販売ブースを設置します
東駐車場に場外救護テントを設置しますみなさんへのお願い
待機列に並ぶ前にドリンクを調達し、待機中の水分確保をお願いします
つばの広い帽子を用意し、着用して下さい
体調の悪そうな方がいれば、お近くのスタッフまでお声がけ下さい
長時間の待機に備えた準備をするか、遅めの来場をお願いします
長距離歩いて頂く可能性が高いです。歩きやすい靴で来場して下さい
3日目を目の当たりにしたら、東駐車場に並ぶことを躊躇する参加者も多数いらっしゃると思いますが、いくつかの懸念点を解消する声明が出されたことで、安心して向かうことができるのではないかと思います。
ただし、水分の用意など準備は怠らないように。また長距離を歩く可能性が高いと明言していますので、そのあたりも踏まえて参加の可否の判断を。