2020年11月17日に、コミックマーケット99の概要が発表されました。
C99の概要は、ウイズコロナの中で世界最大の同人誌即売会であるコミケを、いかに安全に開催するか?という挑戦であるように感じられました。既に多くの制約が科され、コロナの状況によってはさらに厳しくなる可能性も残されています。
サークル様におきましても様々な不安を抱えていると思います。このページでは、安全にサークル参加するための情報等をまとめていきます。
今回の変更点(サークルに関するもの)
・1スペースの通行証が、3枚から2枚に減少
・1スペースの椅子が、2脚から1脚に減少
C99開催の可能性って、どれくらいなの?
某経済再生相のセリフでもないですが「神のみぞ知る」であります。東京都およびコミケを取り巻く状況が好転し、我々が「開催できるだろう」と思っても、日本国内もしくは世界の状況によっては、強烈な圧力をくらって中止になる可能性は払拭できないと思います。
ですので、サークル参加の皆様におかれましては、万が一中止になっても致命傷とはならないように動くことを推奨します。たとえば印刷部数であったり、印刷入稿のタイミングであったり。
C99開催までのタイムスケジュール
現時点では以下のように発表されています。とはいえ変更になる可能性もあります。こちらも随時更新していきますが、最終的には公式情報のチェックをお願いします。
・サークル参加申込書セット冊子版 受付期間
2020年11月17日~11月26日 23:59まで
・サークル参加申込書セット冊子版 アニメイト(全店) 販売期間
2020年11月27日~12月8日
原則として郵送申込のためのものとなります。
・オンライン専用サークル参加申込書セット 受付期間
コミックマーケット99のサークル申込と一緒の購入となります。
~12月9日(決済締切まで)オンライン申込専用です
https://shop.circle.ms/CShopping/List
・郵送申込受付期間
2020年11月25日~12月8日
・オンライン申込受付期間
2020年11月25日~12月9日(決済締切)・2020年12月10日(申込締切)
https://www.comiket.co.jp/info-c/C99/C99Appset.html
・Webカタログ公開
2021年3月8日18時より公開の予定です。
・C99当落発表
まだ発表されていませんが、webカタログの公開日と同じ日である可能性が高いと思います。
ですので、2021年3月8日に発表予定であると思われますが、続報をお待ちください。
・冊子版カタログの発売日
C99の冊子版・DVD-ROM版カタログを販売するかどうかは、現時点では検討中とのことです。
・C99の開催日程
2021年5月2日(日)・3日(月)・4日(火)・5日(水)
カタログが発売されない?
C98において、コミケ公式カタログ(冊子)の印刷後に中止が決定したため、準備会は膨大な在庫に苦しむことになりました。それを考慮したかどうかは分かりませんが、C99では公式カタログを発売するかどうかは現在検討中です(webカタログは用意されます)。
これにより、冊子カタログをチェックした新規参加者さんが減少する可能性が高いです。また開催直前には、webカタログへのアクセスが急増して閲覧困難となる可能性も。
また、サークルさんの告知ツールはtwitterに移っているという側面もあります。ただし冊子カタログをパラパラめくるような横断検索は現状では難しいですね。準備会の方で推奨ハッシュタグを用意してくれると良いのですが(例:C99_circle_garupan、C99_circle_lovelive)
何部くらい用意すべき?
通常開催ですと、一日20万人が集結していたコミケですが、C99に関しては抽選で数万人のみ入場可能となります。
仮に4万人が入場可能であった場合、例年の1/5の部数だけ準備するということが考えられます。ただジャンルによって大きく変わる可能性もありますね。例年よりは少なめで、売れ残ってもスムーズに持ち替えられる範囲で、印刷費が回収できなくても経済的に致命傷にならない量、という程度に抑えておくべきかと。
また、例年よりもホールに入れる人数が少ないということは、人口密度が減り移動が楽になるので、様々なサークルさんの本をゆっくり現地でチェックする参加者さんも増えることが予想されます。ブースレイアウト等でアピールすることで新しい接点は造花するかもしれません。
感染防止に役立つブースレイアウト
小中規模の同人誌即売会は再開しつつあります。そこで得られたコロナ対策のノウハウ等を紹介させていただきます。
イベント運営のノウハウ
待機列の分散化
今回の秋季例大祭でなるほど!と感心したのが入場時間前の待機列を分散配置する方式。待機列の島を6つに分散して順次動かす事で、会場内の混雑や不測の事態が起きた際に柔軟に対応可能(の筈、多分)。今回が西ホール2つ分の比較的コンパクトな規模だったから可能な方式でもあったのかも。 #秋季例大祭 pic.twitter.com/t2l58nF7qa
— dragon (@sba07062) October 18, 2020
サンプルQRコード
見本誌は多数の参加者の手に触れてしまうので廃止し、QRコードをブースに提示し読み込んでもらい、スマホでサンプルページ(pixivなど)を読んでもらうという手法が増えてきました。
ただ、これだけだと参加者の負担が大きいので、ブースに抜粋ページをプリントして展示しているサークルさんも。
パーテーション
ビニールなどで隔離することで「密接」を回避!
パーテーションできました!
2列で対応できます pic.twitter.com/VuoTcclBky— にゃかあき (@nyakaaki) August 16, 2020
指差しオーダー
声を出さないことが感染防止に重要です。
こんな感じかなぁ頒布 pic.twitter.com/Jqi8VMDSP1
— 虻✈️8/15神戸かわさき有馬-15 (@abu0705) August 14, 2020
お金のやりとり
極力、接触を避ける方向で。お釣りのやりとりを少なくするために、電子マネー等の導入が一気に進むかもしれませんね。
お代はこちらに投入してください pic.twitter.com/bDTgfV7b6G
— にゃかあき (@nyakaaki) August 16, 2020
他のアイデア
久しぶりのサークル参加から1週間経ち、自分がした対策などのあれこれを備忘録としてまとめてみました
とりあえず目線の位置は大事だなと思いました pic.twitter.com/jM7PDKWHKV— グミコ♞主力6乙でした! (@gumiCo_seiun93) August 22, 2020
参加者を信用し、箱の中にお金をいれてくれれば、それを信じるというスタイル。
設営完了。
加賀さんが信じているよ! pic.twitter.com/VbnwWpSpB7— マスクザJ (@joniele13) August 16, 2020
同人サークル様の意識調査
同人誌印刷所の緑陽社様が調査された、「コロナ禍における同人サークル様の意識調査」が、2020年11月22日に公開されました。未曾有の状況に追い込まれたサークル様が、現在どのように考えているのか、読み解いてみたいと思います。
https://www.ryokuyou.co.jp/doujin/survey.html
全体的な影響
・「新型コロナウイルス感染症」流行以降、新刊発行ペースはどのように変化しましたか?
「とても減った」が最も多く39.5%、次いで「減った」が29.1%でした。
・2020年内に同人イベント(即売会)へ直接参加する予定はありますか?
「ある」が37.4%、「ない」が43.3%、「分からない」が19.3%でした。
やはりコロナが怖いので、同人誌即売イベントに参加できない、新刊を出さないという傾向が強く感じられました。
イベントに出すという決意があるからこそ描くということ。現場の空気を感じたい。対面の同人イベントの代わりはない。等の意見がありました。
また逆説的ですが、締切があるから描く気になれるという同人作家の生き様・生きがいのようなものも強く感じました。
部数について
・イベントでの新刊頒布数についての不安
サークル参加側として、部数が全く読めなくなってしまった。
部数に関しては、再開されたイベントでも来場者が少なく、思った以上に売れなかったという意見があり、印刷部数の設定は非常に難しい状況が続きそうです。
オンラインイベントについて
・オンライン上の同人イベント(即売会)に参加したことはありますか?
「ある」が44.6%、「ない」が55.4%でした。
・オンライン同人イベント(即売会)の感想をお聞かせください。(参加者のみ回答)
一部抜粋 「盛り上がった」が6%、「盛り上がらなかった」が33%
約半数のサークルさんが、すでにバーチャルイベント参加経験があるとの結果です。でもあまり盛り上がらなかったということです。
やはり会場で面と向かって交流することとは、違った空気感になってしまいますよね。それでもしばらくはアンダーコロナの影響は払拭できませんので、リアルとバーチャルを適切なバランスで盛り上げていきたいものです。
その他、自由記入の回答では、サークル様の抱える苦悩や悲痛な叫びが多数書かれていますので、元のサイトもご覧ください。
https://www.ryokuyou.co.jp/doujin/survey.html
その他
Twitterの反応などでは、C99への参加を断念を明言するサークルさんも出てきました。特に高齢のご家族と同居していたりすると、人の多い場所へ行くことは憚られるようです。各サークルさんにも事情があるかと思います。それでも、できれば次回以降の参加のために同人活動を続けてくれたら嬉しいです。